亀田家の真実。

よっ、オイラの名前は上石川珠資。最近ちょびっと悪さが過ぎたせいでおおっぴらに表を歩けなくなっちまった猫叉なんだニャ!でも怖がったりしないでいいニャ。
アンタも他の皆みたいに、オイラのこと「かみいしかわ たまのすけ」を縮めて、「タマ」って呼んでくれていいんだニャ!

オイラが亀田家に厄介になったのは数週間前、訳あってのことなんだニャ。
そのとき、一宿一飯の恩義で猫叉必殺の猫パンチを伝授している途中の話ニャけど、スパーリングの相手を務めてる間にオイラ、うっかり試合を控えた次男坊を猫パンチででやっつけちまったんだニャ!
ヴァニラアイスに食われたアブドゥルもびっくりの粉みじんだったニャ。大惨事ニャ!

親父ちゃんも頭抱えるし、とりあえず次の試合だけの約束でオイラ、身代わりをすることになったニャ。
このままなんとか試合をやり過ごしてさっさととんずらニャ。…と思ったら相手の選手、思ったよりもやるのニャ!
必殺猫パンチを打つと何の罪もない人間をまた殺しちゃうことになっちゃうニャ。でも必殺猫パンチ以外に勝つ手段なんて思いつかないニャ…。
そんなオイラの逡巡を見透かして、親父ちゃんが言ったんだニャ。
「(相手の生死はかまわん)タマ、(あのパンチを)打ってもええ」

…悪魔ニャ。

その発言のせいで反則支持ニャって怒られてるらしいけど、そりゃホントのこと言えないニャ。金玉打てとは言ってないけど、ホントのこといったら選手の替え玉と殺人指示ニャ。そりゃ言えないニャ。