葬列

わたしたちの好きだったその人を送るように、地元のスポーツチームがパレードで歩く。

わたしたちはよく晴れた午後を、見上げながら歩く。

その人は、あっという間に骨になってしまった。

わたしは、腕の中の子と、隣に立つひとを眺め、いつかくるその時を思って途方もない気持ちになる。わたしは、たぶんこんな風に見送ることはできない。残していくこともできない。わたしはたぶん、何度も何度も繰り返す。
繰り返しても、いつまでたっても出来なかった。きっと今度もそうだと思う。わたしは、自分のことを弱い生き物だと思う。