第一話「疾風怒濤」

先週鈴虫さんに勧められて見ました。ビデオ撮ってたのをようやく見ました。
で、感想なんですが。
やばーい!すごいおもしろーい!
時代劇モノのアニメって、そんなたくさん知ってるわけじゃないんですが、とうとう時代は来たね。サムライフィクションで一度、来かけて止まっていた時代劇の時代が来ました。

ストーリーは、チャンプルーって名前の通り琉球生まれのサムライ(風)と、正統派メガネサムライ(風)があばける話。
と言っても正統派時代劇ではありません。

「ここは拷問のデパートといわれた場所だ!」とかそういう台詞がさりげなく出てくるような感じで、時代考証とかそういうのめんどくさいのナシな感じで。ポップなポップな感じで、でもカッコいい感じで。

構成とか、カットの切り替えとかも、凝ってて面白いし、最近の風潮としてある、「凝ってるなあ」がイコール難解とか人を選ぶとかそういう流れに結びつかないところがほんとうに素敵です。
ひさびさに絶賛。
特に最初の、舞台が横浜は伊勢崎町であることを示すカットが秀逸でした。
処刑場で主人公二人が処刑されそうになってるシーンの後、一日前、というテロップがインサートされ、東横線桜木町付近ガード下の映像になって、も一度一日前というテロップがやり直しのように挿入された後、キュルキュル巻き戻して江戸時代あたり(あたり、というのもポイント)まで遡ってみるとか、そんな感じで。
そこから別々の場所にいる主人公二人にカットが分かれていくんですが、その切り替えも単なる切り替えじゃなくて趣向が凝らされております。
僕は基本的にアニメとか、繰り返して見ないタイプですゆえ、あんまり凝りすぎて練りすぎた構成とかはあまり好みじゃないんですが、これは良かったように思います。匙加減やよし。ありがちな趣向なんだけど、匙加減や他の要素との絡みでよい具合になるという好例です。

あとは、家紋がアディダス風だったりとか、コンバース風だったりとか、着物の柄がジャージ風とか、そういう遊び心が、全体の雰囲気も作っていると思います。でもその遊び心に負けて時代劇テイストが薄まるかと言ったらそうでもなくて、まさに言うなら、遊び心から生まれた感じ。
今まで、時代劇と聞くと様式美とか武士道とかSFとのリミックスとかそういうのが全面に押し出されて来てましたが、こういう感じでポップさを押し出したのはあんまりアニメではなかったような気がします。と言っても殺陣もちゃんとカッコいい感じ。下駄の裏にハガネ仕込むとか、地味なギミックだけど渋かった。
思いつきだけで勝負してるわけではないぞ、という感じがビシビシ伝わってきてます。あざとさも含めてゴイス。

とまあ、褒めちぎっちゃいましたが、特筆すべきはメガネ。メガネです。メガネかっこいい。あんなメガネメガネしたメガネ*1は久しぶりだ。ともかくもう細かいことはいい。冒頭のテロップのとおりです。ガタガタ言いません。
なんちゅーか、いきなり今年トップに踊り出る感じの素敵アニメです。こりゃ面白いや!

というわけで公式サイトはこちら。
でも、ストーリーとかはなんか五話分すでに紹介してるとかいうことなので目をつぶってやりすごすが吉です。ちゅーか、動いてるものを見ないと、サイトだけでは評価のしようがないと思いますゆえ、騙されたと思って一度チェキ。

本日水曜日深夜26:38より、関東ではフジテレビで放送の予定です。
こりゃあビデオ撮るしか!バレー延長しないことを祈るしか!

*1:メガネキャラについてひとつの完成形は高機動幻想ガンパレードマーチにおける狩谷くんであるといえる。メガネで秀才で虚弱で情緒不安定という正統派ぶっちぎりメガネキャラ。狩谷くんにはヲベロン的にはEMMC(EternalMeganeMoeCharacter)を与えたいところ。それに対して、最近では薬師カブトなどに代表される逆属性メガネ、つまり、メガネで嫌味で万能というキャラに対しても、「メガネメガネしたメガネ」との称号は与えられることがある。もちろんサムライチャンプルーの仁もしかり。ヲベロンは基本的に、頭いいけど嫌なやつ、異常、理解しがたい、などの要素にこそメガネキャラの本領は発揮されると思っている。