優雅。

朝、夜勤終えて帰ってきて、朝ごはん食べて、デザートにプリンなんかすくいながら、人が借りてきたビデオで一度見た映画の「いいとこだけ」を眺めてこれから眠るところ。たいへん贅沢な気持ちであります。
この、「いいとこだけ」というのは肝要だと思います。蟹で言うならミソだけ食って足を全部海へ捨てるロシア人のような豪快さ。物語の段階を踏んでとか、カタルシスへ向かう順序がとか、そういうの一切お構いなしで自分基準で見たいところから、見たい場面だけ、見たい順番で見るというこの我侭さ。映画作法とかどこ行ったのってな感じ。そんな傍若無人な我侭を許容してもらえるのも、一度見た映画ならではです。恋も二度目なら。よい映画は二度目から。

ちなみに見てた映画は『タイタンズを忘れない』でした。アメフト映画です。初見はどこで見たんだっけ。確か、日本点字協会のチャリティか何かだったような気がする。ずっと先の日記にもレビュー書いたと思うんだけど探しきれない予感バリバリ。
ま、ともかく。
二度目映画です。二度目映画の安定感は本当にここちよいなあ。二度目映画ちょう愛してる。

つって、さらにちなみに「いいとこだけ」がどこかというと、デンゼル・ワシントンがインチキ審判に向かって「let the boys play!(ちゃんと試合をさせてくれ!)」って叫ぶシーンとその周辺です。DVDじゃなくてビデオなので、その近辺から見てたんですが、やー、やっぱいいなあ。この英語の言い回しがすごくいい。意訳された字幕と相まって、なんともいえない奥ゆかしさを感じます。本心は英語の文章だけど、俺そんな素直には言わないぜ、みたいな。や、めちゃくちゃ言ってるんだけどさ。字幕だけ追ってると言ってないからさ。えーと。つまり。まあ。そゆ感じで。
デンゼル・ワシントンは割と勝利至上主義者みたいな感じで、ちょっと冷たいというか、仲良しごっこをよしとしないあまりに仲良し自体まで否定するような、ものすごく硬度の高いものを背骨に装着して生きてるような感じがするキャラクターなんだけども、そんな彼がインチキジャッジを繰り返す審判に言うのは「子供たちに試合をさせてやってくれよ!」
大人だ。大人発言だ。かっちょええ。これでワシントンがメガネキャラだったらもっと萌えてたかも知れん。まあメガネ云々はともあれ、高校生を「子ども」のカテゴリに入れるにはまだわたしは年をとりきっていない。うーん。見習いたい。街で野良ヒグマとかに襲われてる高校生を見かけて「何やってんだい、かわいそうに。相手はまだ子どもじゃないか」とか言って止められるようになりたい。でもヒグマって日本語通じるのかなあ。
ともかくともかく。
大人発言を見て感心したその次はちょっと巻き戻してタイタンズ入場の歌のシーンなど見てました。ああ、なんていうかもう休日のような気分だけどこれから家事やって今晩また夜勤だわん。朝帰ってきて、夜また出勤って滅入るー。滅入りますー。ちゅか「滅入る」を「めつはいる」って読むとちょっと感じが変わって面白いかもとか思いました。やべー、軽く「滅」入った今。みたいな。
…なんだよー、思っただけだよー。オチがなきゃダメかよー。などといいつつ、本当に寝ます。おやつみー。