愛と愛し合い。

というわけでチラッとどこぞで見聞きしたものについて率直に思ったことだけを書くということをしたところ、なんか不義理なことをしているような気分になったので追記。不義理ッちゅかアレよね。不道徳。茶化すつもりじゃなかったんです。

モテ・非モテというカテゴライズをした時点で、モテとは何かを定義付けしなければならないのは当然であって、でも昨晩僕がいいたかったのは厳密に定義付けする以前に「モテたい!」と叫ぶことができるポテンシャルというか、あけすけな感じというか、そういうものについて好意を持ったのであります。なんか本能に近いような気がするんです。若い、ポテンシャルの高いエネルギーが向かう先はとりあえず異性、というのは、なんというかぐちゃぐちゃ考えてその場で足踏みしているよりも好感が持てる、というかなんというか。
エネルギーを温存するよりも使ってしまえ!というのは正しいように思うのです。危急の事態には火事場のばか力というやつがきっと発動するし、発動しなかったら大人しく事態の流れに沿ってゆけばいいと思うのです。まだ予想しえない事態への準備や用意で、消費すべきエネルギーを温存するのはもったいないと思うのです。使い切れないエリクサーを倉庫にしまうみたいなものです。でもってラスボスとの戦闘直前で50個とか貯まったエリクサー見てちょっと愕然としたりするのな。
水は低いところに流れるし、低いところってのはよっぽど運が悪くなければ海へ通じるし。すべてのことはなるようになるし、なるようにしかならないし。そういう風に思うのです。
あたくし、貯金ができないタイプの人間です。してるけど。貯金。小金。ぐへへ。
ともあれ。
話変わるけどっていうか真面目な話をしてしまうと、恋愛というやつを僕は、相互的なものだとは思っていなくて、例えば、どんな相手であれ、恋に落ちるということはあるものだと思うのです。会ったことがないひとでも、嫌いなひとでも、嫌われているひとでも、とても身近なひとでも、一方的に知っているだけのひとでも、一度別れたひとでも、空想のひとでも、もう恋人のいるひとでも、年の離れたひとでも、違う国のひとでも、よく知らないひとでも、誰のことだって、好きになってしまうことはあると思うのです。
ただ、恋に落ちたからといって告白しなきゃならないとか、思いが伝わらなくちゃ幸せじゃないだとか、持続しない気持ちは愛じゃないとか、そんなことはなくて、誰かのことを好きなあと思って、それで、それだからといって何かをするわけでもなく、ただ、好きだなあと思いながら黙って暮らすというのでいいと思っているのです。いい、というか、僕はそれで割としあわせに生きていられると思うのです。愛し合う、というのは愛する、というのとはまた違ったものなんじゃないかなあ、とか思うんです。うわべが似ているけれど、なんていうんだろう。たとえて言うなら、「歌う」のと「喋る」のとの違いとでもいいましょうか。向ける相手がないと成立しないか、一人でもできるか、で違う物として認識されているだけで、でも物理的な体の動きや心の動きとしては同じ、というか。なんというか。

さみしいやつ、とか、キモっ、とか言われることもありましょうが、僕は割とそういう植物的な愛が基本にあるようだということに最近気付きました。もちろん、そういうのと動物的なものが激突していかんともしがたい事態に陥ることもままあるのだけれど。
ともあれ。
何の他意もなく、わたしはあなたが好きですよ、と言えるように日々努力しています。というか好きですよ、と伝えてしまうとその後に何がしかの結論を出さなくちゃならないようなバイアスがどうかなあ、と思うのです。
だってさ、だってさ、例えば「あついなあ!」って言われたとして、何か結論を出さねばならぬことってあるか!?「あついなあ!」って言われたら「涼しくできません。ごめん」とか「わかった、きっと涼しくするよ」とか言わなきゃいけないなんてこと、ないでしょ!?同感できないと罪悪感を持ってしまうのってどうよ!?「あついなあ」「僕も同じ気持ち」と来たとしたって「じゃあ涼しくしようよ」って流れにはしないと不自然ってことにはならないっしょ!?
こほん。
激昂したがともかく。
だったら、「あついなあ」「あついねえ」という対応や「あついなあ」「僕は別に」というのと同じ次元で「好きだ」「そうか」とか「好きよ」「こちらとしては別にそうでもない」とかそういう風に、体が発するとても自然なこととして、好きとか嫌いとかを受け止めてほしいのです。脳も体の一部。

僕はあなたが好きですよ。

そういうのを指して、愛されなくても生きてはいけるけれども、愛さなくては生きていられないなあ、と言っていたのかもしれません。なんか少しづつ、書くことで自分のことを判るような気がするなあ。

…というところまで書いて気付いた!これが噂の自己完結。いやいやいや。
こないだ、人とお酒を飲んでいて「愛とかなんとか簡単にいうのはちょっと」という話になって、僕は真逆に、「愛とかなんとかを小難しくいうのはちょっと」という話になって、その結論というか僕の中での整理をつけようと思っての追記。

ちなみに、恋愛は相互的なものではない、という話について、僕なんかよりも三千倍少ない言葉で、三千倍豊かに伝えているのがこちらの漫画。ものすごい衝撃をうけた。これだよ!僕が思ってたのって、これなんだ!って思った。
作者の戸田さんは最近、新しい短編集を出されております。きっと買いましょう。僕は昨日買った。レビューもしたい。
けどとりあえずはまた。