秋という字は。
昨晩はなんやかやと夜更かしをした。ぼうっとしていたかったので音楽もなし。
僕は、じつに孤独を愛している。自分一人しかいない世界へ行きたいとは思わないが、この、人の繋がっている輪から離れて息をつく瞬間を愛する。
思い出すことは多い。人間をはや二十余年も続けていれば、思い出すことは実に多い。
だがしかし健全な孤独とは、最終的には他人を求める方向へ向かう孤独ではないだろうか。常々僕は孤独を愛していると言ってはいるが、やはり関係性の中にいることも同時に愛しているのだ。
ため息。
ため息と深呼吸は似ている。本当に似ている。
「iwantyou toleaveme alone」
独りになるほど人込みにいない癖に。
ねえ、かなしいことを言わないで、と人の声が聞こえる。そうだ。よれよれと、だが確かに僕は歩いている。立ち止まり、寄り掛かるための次の電柱を探すためではなく、家に帰るために。
呟く声。
「iwantyou toleaveme alone」
かなしいことを言わないで、というのは自分の声なのかも知れない。思い出せない。
この幸福のどこらへんが愛だ。どこらへんが鎖骨だ。