歯が抜けた。

どうも歯が痛い、歯が痛い、と思っていたらふいに左の奥から二番目の歯が、抜けた。
当たり前だが僕は仰天し、取れた歯がもとにおさまらないかしばらく試行錯誤したりした。うわあ、なんということだ。あああ、なんということだ。ひとしきり嘆いたあと、歯のにおいを嗅ぐ。くさい。ああ、あああ、なんということだ。このにおい嗅いだことある。小さいころ抜けた歯を嗅いだにおいと同じだ。ああ。あああ。
…待てよ。
ていうかこれ、あれ?なんか、歯根とか短い。あれ?どゆこと?よぎる一抹の疑念。
と思って今日休日でしたが開いてる歯医者探して歯を持っていって尋ねてみました。そしたら案の定!
「あー、これねー、乳歯ですよ」
「先生、ちょっと待ってください、だって、もう2○才ですよ?」
「いやあ、ごくたまにね、いるんです」
「何がですか」
「歯が生え変わらないまますごす人」
「嘘だ」
「いやいや私も実際には、初めてみました。嘘だと思うならレントゲン見てくださいホラここ」
「あ、ホントだ」
「そうでしょう」
びっくりした。来週くらいには新しい歯が生えてくるでしょう、だって。
抜けた歯の写真アップしてやりたいくらい驚いた。信じられないかもしれないけれど、本当に作り話。