はるののにあらしのよに

すみませんヨハネスブルグなんて行ってません。
ともあれ。

ひさびさに机に向かったので絵をアップ。顔の輪郭の丸以外は下書きしないで筆ペン一発ポン。
描きながら考えることが一昔とだいぶ変わっていて面白いです。
下書きをしないで描くということこそが絵の上達に必要なのではないかと思っていたのですが、最近そうでもないような気がしてます。
一度描いたような絵を量産しても本当の上達ではなく、描いたことのない構図、描いたことのないポーズをズバッと描けるようにならねばとか。芸術は即興の中にこそ宿るのだ、とか。以前はそんなことをぼそぼそ考えていたんですが、やっぱりそれだけではありませんね。当たり前の話ですが。
下書きを繰り返し、何枚も何枚もほとんど同じように描けるまで練習して、絵を手に馴染ませるというのも実は、なかなかに大事な話。
ハンコ絵になることを恐れすぎていては、いつまで経っても階段を上がることが出来ないようです。手に馴染ませるのと自動書記化することの境目は難しいけれど、大事なことや面白いことはいつだって奈落と地獄の紙一重のところにあるものです。
そうやって積み重ねた練習を元に、あらためて下書きをしないで一発描きというものをやってみると、自分のうまくない所がはっきり判るような気がします。ああ、ここで誤魔化したな、とかなんとか。自分の生み出したものと向き合うというのは、本当に面白いです。

ともあれ。
筆ペンでの太い線は描いていて楽しいせいでなかなか気付かないけれど、悪く言えば「味」つってごまかすことが出来るっていうのもアレですね。
偉い人なら「芸が荒れる」とか言うような気がします。面白いからなかなか止められないんだけども。