このところ考えていること。

先日鈴虫さんとお酒を飲んだ際、やっぱり「もう書かないの?」ということを聞かれました。これについては結構まじめに考えているのだけれど、どうなんでしょうね。
僕の周りにも、以前活発に小説を書いたり漫画を描いたりしていた友人が多くあります。その多くは頻度が減り、あるいは僕のようにぷっつりと足跡を消してしまう人もあります。

僕は、今の自分の生活に満ち足りている部分が大きいです。もともと書かなきゃと思って書くよりかは、書きたいと思って書く事や、書かずにはいられなくて書くことが殆どでした。満たされないものへの代償行動だったり、忘れたくないことの備忘だったり、あとはちょっとした冗談だったり、誰かへの手紙のつもりだったり、そんな類のものが創作の動機だったように思います。
勿論、今だってそれらの感情がなくなってしまったわけではないのだけれど、とるべき選択肢の幅が増えたような気もします。気軽に話を出来る相手が増えたり、お金で満たされないものを満たしたり、理不尽に抵抗するために現実の拳骨を握る度胸がついたり、そんな、色々なことが表現を、「書く」という行為に限定させなくなったように思います。
僕は文学から離れてしまったのか、というのが質問であれば答はNOです。僕は多分、今も文学と共にあります。前も言いましたが、多分、文学的に生きてりゃそれでよい、というのはそういうことです。
つらつら面倒くさいことを申し上げましたが、今僕が原稿用紙に向かうとしたら、「誰かへの手紙」という線がもっとも濃厚だと思います。それが返事だったり、呼びかけだったりするかもしれませんが、とにかくも「僕の物語は人との繋がりを求めている」という実感がこの週末の旅行で鮮明になった気がします。
後に色々と追記するとは思いますが、ともあれ、色々お喋りをしてくだすった方々、かえすがえすありがとうございました。