マイノリティ

縁あって、社会的マイノリティの生きやすい社会、というものを考えています。
一言で言うのは簡単だけど、実現するために必要なのは何なのかなー、いうような感じ。まだ考え始めたばかりだから雑感なのだけど。

最初、直感的に思うのは、制度の充実とかサポートの多角化とかではないんだろうな、ということでした。私見ですが、善悪のないヒト固有の習性として「何かに帰属したがる」というものがあり、帰属は排他を含んだ概念でありますから、どうあってもマイノリティを差別し、追いやることは避けられないのだと思います。

仮に制度や世論、風潮でマイノリティの厚遇を縛るとすれば、それはただ「2013年現在差別されていた人々の生きやすい世界を作ろう」と考えた人がマジョリティになり、「自分の帰属するカテゴリ以外を排除したい」と思う人々がマイノリティに落ちるだけの話。

だから語義的には、マイノリティの生きやすい世界というものは「生きにくい要素を排する」というものでしか出来ないと思うのです。
大きなマイナスを限りなくゼロに近づけようとする仕事。残念ながら、プラスにしてあげることは難しいのではないかと思うのです。

その上で必要なのは、他人に必要以上に何かを求めないという、少し距離を置く精神ではないかと思います。
走り続けていないと死んでしまうシステムは、落ちこぼれた人に優しくないのだと思います。
ちょっとずつ無理をしなければ成長出来ないのは確かですが、ちょっとずつ無理をしなければ死んでしまうというのは違うと思うのよね。
企業のシステムとして後者が蔓延っているのは、マイノリティのみならず、誰にとっても生きづらい社会だとは思うのだけど。