霧の街をあるく。

昨日の夜は、霧が深い夜でした。
夜の町をあるく感覚が僕をつつむのでありました。
目を細めなくともぼやける灯り。
少しだけ遠回りして川のほとりを通って帰るあいだ、ぼんやりといろいろなことを考えたのでありました。
ああ、がんばりたいなあ。がんばってゆきたいなあ。
川面を、霧がすべってゆくのでありました。
僕らは物語の中に住んでいます。
いつだって、つづいてゆくのです。