リヒトホーフェン・サーカス

剣と魔法の世界を舞台にしない現実世界ベースのファンタジーといったら、およそ現代劇ばかりですが、第一次世界大戦
『ドラキュラ戦記』(キム・ニューマン創元推理文庫)の話をします。話すのも書くのも、もう何度目だろ。ま、いいや。ともあれまた読み返しております。
物語は第一次世界大戦下。ヘルシング博士がドラキュラ公を退治しそこなった未来の英国。そこではすでに未知との遭遇による過渡期を過ぎ、吸血鬼と温血者が、秩序を持って共存する世界となっていたのであります*1。人間が彼等の「獲物」でも「家畜」でもない世界ってのはまったく魅力的な世界。そしてさらに時代は近代戦争の時代。吸血鬼も温血者も銃をもち、戦闘機に乗って戦争へゆく時代なのです。

いま、わたくしの中で何度目かのディオゲネスクラブ熱が高まっています。マイクロフト・ホームズも在籍した*2このクラブ。萌えです。

*1:前作『ドラキュラ紀元』では、切り裂きジャック事件を横糸に、この過渡期が描かれている

*2:死んじゃったけど