死せる魔女がゆく(上・下)(キム・ハリスン/ハヤカワ文庫)

ずっと気になっていたけれど見つけられなかった本をようやく発見して即読。
内容としては近未来SFです。吸血鬼だの人狼だのレプラコーンだのが市民権を得たアメリカが舞台。お約束のように人類と共存するためにある程度の法律だの保険だのが幅を利かせる世界。
主人公の魔女レイチェルは異界保安局を辞めて同僚の美人吸血鬼と私立探偵を始める…とか書くとおもくそラノベっぽいんですが、概ねそんな感じです。一人称小説だしね。

ともあれ特筆すべきは魔法描写。これは割といいです。非常に理にかなってる感じ。兎に角呪文を唱えてドカーン・バゴーンじゃないのは好感持てます。とても。
惜しむらくは伏線張りまくった挙句に「続く」的な部分が大きいところでしょうか。続刊は約束されているようですが、すっきりしない部分が二個三個。